ニュース一覧 > 犬猫通信 for CAT > 【column】 冬を元気いっぱいに 過ごすために
2023.11.27 | 犬猫通信 for CAT
猫が「寒い!」と感じるのは何度くらい?
気温が下がってくると、猫がやたら膝に乗ってくるようになったり、布団や毛布の中に潜って出てこなくなったりしますよね。
リビアヤマネコを祖とするイエネコたちは元々寒さが苦手です。 猫たちの被毛は1cmにつき1℃保温すると言われており、基本的に短毛の子の方が寒さに弱い傾向にあります。その中でも特に寒さに弱いと言われている猫たちは次のような子たちです。
1)シングルコートの猫たち
被毛には太く長い上毛と細く短い下毛の2種類がありますが、シングルコートの猫種はこの上毛しかありません。保温保湿の役割を持つ下毛が生えない分、体温を保つのが困難になります。
短毛種としてはシャムやベンガル、長毛種としてはメインクーン、ターキッシュアンゴラ、ターキッシュバンの3種類がこれに当たります。
2)暖かい地方原産の猫たち
暖かい地方が原産の猫種たちは寒さに弱い傾向にあります。エチオピア原産のアビシニアン、エジプト原産のエジプシャンマウ、タイ原産のコラットやシャム、シンガポール原産のシンガプーラなどです。
逆にノルウェー原産のノルウェイジャンフォレストキャットやイギリス原産のヒマラヤンなど、寒い地方原産の猫は寒さに強いと言われています。
日本猫は日本固有の猫種で雑種です。この子たちは短毛ではありますがダブルコートの子が多く、何より日本の気候に合った進化をしているため、寒さもある程度は許容できます。
また、猫種に関わらず、筋肉量や活動量が多い若い猫は比較的寒さにも強いですが、筋肉量の少ない子猫やシニア猫、痩せている猫は寒さに弱い傾向があります。
寒くなると、濡れている鼻が外気に触れて冷たくなるため、鼻を手で隠してクルッと丸まった寝姿、いわゆる「アンモニャイト」を披露してくれるようになります。
そんな寒がりの猫たちですが、彼らに適した暖房器具はどんなものでしょう?
まず一番手軽に使用できるエアコンですが、暖気は上に昇りますので、床面に近い場所は冷気が溜まりがちです。日中キャットタワーなどに上っていることが多い猫ちゃんにはいいのですが、シニアの猫ちゃんなどあまり高いところに上らなくなった猫にとっては適しません。また空気が乾燥するので湿度の低下に注意が必要です。
ガスストーブや電気ストーブは付けてすぐに暖まるのが利点ですが、近くに居座っていると低温やけどの危険性があります。あまり近くまで寄れないように柵を立てるなどの対策が必要です。
床暖房や電気カーペットなど床を暖めるものは、床面も暖かくなり、暖気も上るので彼らにとって一番適した暖房器具と言えるでしょう。特にシニアの子たちにはとてもいいですね。
最近細かく温度を設定できるペット用のホットマットも出ていますので、温度を調整しながら使ってあげるといいでしょう。
また、猫用のベッドで冷暖房付きのものが出ています。14℃〜40℃の間で温度調整ができ、またタイマーも付いているので、お留守番の時や寝る時なども安心です。
もちろんこたつも非常に適した暖房器具ですが、設定温度には気を付けてあげてください。暖かく居心地がいいためなかなか外に出てこなくなりますので、脱水には要注意です。こたつの中に水を入れておいてあげるのも一考です。