【column】もっと楽しくお散歩!! 毎日を気持ちよく歩こう
2025.03.12
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「お散歩行く?」と尋ねると、小首をかしげてじっと見つめたり、ワンワン吠えながらくるくる回ったりする様子が何とも言えず可愛らしい犬たち。お散歩を楽しみにしている子はとても多いと思います。皆さまはお散歩の距離と時間はどうやって決めていますか?実はその必要性、時間や距離はその子の犬種、年齢、性格などによって全く異なります。
お散歩は基本的には食前に朝晩2回行くのが理想です。もともと牧羊犬、猟犬、使役犬として活躍してきた犬種(テリア系、ボーダーコリー、シュナウザーなど)は40〜60分/回程度必要ですが、愛玩犬(チワワ、マルチーズ、シーズーなど)は20分/回程度でも十分です。
1日2回行けるのが理想ではありますが、飼い主さんのライフスタイルに合わせて1日に1回のみ、1週間のうちお天気のいい2、3日、または平日はほとんど行かず週末にまとめて長時間行く、など様々なパターンがあるでしょう。 お散歩でしか排泄ができない子は、どうしても回数自体が増えるでしょうし、排泄は家でできるので気分転換に行く、という子にとってお散歩は1日に1回で十分かもしれません。
そもそもお散歩の目的は、排泄だけではありません。外の空気や様々な匂いを嗅いで気分転換し、適度な運動で筋力・体力を維持する他、日光を浴びることで体内時計を修正したり、他の犬や他人と交流することで社会性を身につけたりすることができます。 またもちろん、飼い主さんとの大切なコミュニケーションの時間でもあります。そしてこれらの効能は、家の周りを1周するだけでも、十分に享受できるのです。
お散歩のルートは毎日同じでいいの?
犬は決まった生活習慣を毎日コツコツとこなしていくことに安心感を覚える動物です。つまり毎日およそ同じ時間に散歩に出かけることは重要なことですが、そのルートが同じである必要はありません。
新しいお散歩のコースを開拓することは、犬たちの好奇心や探究心を満たし、大きな刺激を与えます。お散歩中の飼い主さんとのコミュニケーションも増え、信頼度も増していきます。
犬は縄張りを持つ動物です。ずっと同じお散歩ルートを通っていると、そのルートに対する縄張り意識が強くなり、他の犬に対して、場合によっては人に対しても攻撃的になる可能性があります。ひとつの場所に固執させないことはそういう意味でも重要なのです。 言うまでもないですが、お散歩のルートはできるだけ車通りが少なく騒音が小さい方が理想的です。またできるだけアスファルト道だけでなく、公園など犬たちが思い切って走れる場所を、ルートの中に組み込んであげて下さい。
お散歩中のマナーはしっかり守ろう!
クリニックの周辺でも毎朝毎晩、楽しそうにお散歩する犬たちの姿をよく見かけます。 しかしたまに「落とし物」を放置していかれる方を見かけます。当然のことですが、犬たちの排泄物をそのまま放置して行くことは絶対にNGです。落とし物は必ず持ち帰りましょう。
またロングリードでのお散歩をよく見かけますが、住宅街を歩いている時は短くしておきましょう。曲がり角から急に自転車やバイクなどが曲がって来ることもありますし、何かあった時に制御できません。また犬嫌いの人にとってもロングリードで散歩している犬は恐怖の対象です。そういった人がいることも考慮しておくことが大切です。
またリードに黄色いリボンが結んである子を見かけたら、決して犬を近づけないようにしましょう。その子が他の犬に対して神経質だったり、トレーニング中または病気療養中など何らかの理由で他の犬に近づけたくないという飼い主さんの意思表示です。
またむやみやたらに他の犬に近づけることもNGです。きちんと他の飼い主さんに許可を取ってから近付けるようにしましょう。残念ながら散歩中の事故は増加傾向にあります。
犬たちを守れるのは飼い主さんだけです。お散歩は犬にとってもまた人にとっても、他の犬や人との大事なコミュニケーションの機会となりますが、だからこそしっかりとマナーは守っていきたいですね!
Written by
監修医 小林 充子 先生
麻布大学獣医学部を卒業。在学中は国立保険医療科学院のウイルス研究室でSRSV(小型球形ウイルス)の研究を行う。2010年に目黒区駒場にてキャフェリエペットクリニックを開業。一頭一頭のタイプに合ったオーダーメイドの対応を信条に総合診療を行う。