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【愛猫のしつけに困ったら】噛み癖・と爪とぎのイタズラを直す方法を解説

2025.03.24

コラム

愛猫のしつけに悩んでいる家族も多いことでしょう。ねこちゃんは基本的に学習や訓練を好む動物ではありません。しかし、子猫のうちから基本的なトレーニングをしておくことで、マナーを身につけられるようになります。本記事では、愛猫のしつけに関する方法やコツをわかりやすくまとめました。特にトイレや噛み癖など、よくある問題行動の直し方も解説します。ねこちゃんのトレーニングに悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。

 

ねこちゃんのトレーニングは難しい?





 

ねこちゃんは基本的に自立心が強く、犬のように学習や訓練を好む動物ではありません。そのため、そもそもトレーニングが難しいという背景があります。

犬の場合は家族とのコミュニケーションを楽しむ傾向があり、トレーニングや訓練にも積極的に反応します。しかし、ねこちゃんは自分のペースで行動したがるため、トレーニングに対する意欲が犬ほど高くないのです。

とはいえ小さな頃からしっかりとトレーニングをすれば、問題行動を減らすことはできます。子猫の時期から基本的なマナーを押さえてしまえば、大人になってからも習慣として自然にできるようになるのです。

 

ねこちゃんのトレーニングの方法・コツ





子猫のトレーニングを始めるのは、生後2~3ヶ月くらいのタイミングがおすすめ。ここでは、トレーニングの方法とコツについて解説します。

ポイントとしては以下の通りです。

 
  • ・無視をする
  • ・一貫性をもつ
  • ・厳しく怒りすぎない
 

その場でダメだったことを伝える

ねこちゃんは反応が早いため、悪い行動をした瞬間に伝えるのがポイント。時間が経過してからトレーニングをしようとしても、ねこちゃんは何に対して怒られているのかを理解できません。

問題行動が合った場合はすぐに「NO!」「ダメ!」といった短い言葉を使ったり、無視をしたりしてねこちゃんの中で行動とトレーニングが結びつくようにしましょう。

 

一貫性をもつ

トレーニングの際は、ルールを決めて一貫性をもつことも重要です。ねこちゃんが同じ行動を取った場合に、タイミングによって許したり、許さなかったりということは避けましょう。

例えば、ソファで爪を研いでしまった場合、すぐにソファーからねこちゃんを離します。逆に爪とぎ用のグッズでできた場合、「いいこだね」と褒めてあげます。ルールに一貫性を持つことで、ねこちゃんは自分が何をしてはいけないのかを理解しやすくなるのです。

 

厳しく怒りすぎない

過度に厳しく叱りすぎないようにしましょう。恐怖心を与えてしまうと、トレーニングを覚えてもらうどころか、家族を避けたり、トレーニングを受け入れなくなったりすることがあります。大きな声で怒る、ゲージに閉じ込めるなど、ねこちゃんが嫌がるような方法は避けましょう。
 

ねこちゃんのトレーニングの基本5つ





ねこちゃんのトレーニングの基本は以下の通りです。
 
  1. 1.甘噛み
  2. 2.トイレ
  3. 3.爪とぎ
  4. 4.登り場所
  5. 5.お手入れ(ブラッシング)

それぞれ詳しく解説していきます。

 

1. 甘噛み

甘噛みとは、子猫が甘えたいときや、乳歯が生えたばかりで歯茎がかゆいために起こる行動です。しかし、子猫の時期に甘噛みを許してしまうと、成長後も噛み癖が残ることがあります。
ねこちゃんが甘噛みをしたら、無視をしましょう。代わりにおもちゃなどを使って発散させてあげると効果的です。

 

2. トイレ

ねこちゃんはきれい好きな動物です。そのため、落ち着ける場所に排泄しやすいトイレ環境を整え、ソワソワしたり床を嗅いだりトイレサインが見られたらトイレに連れて行くのを数回繰り返すと、トイレの場所を覚えてくれるでしょう。
 

3. 爪とぎ

爪とぎはねこちゃんの本能的な行動ですが、家の中でありとあらゆる場所で爪を研がれてしまっては困ります。爪とぎをした場合、ねこちゃんを爪とぎをしてもよい場所に誘導してあげることが重要です。

何度も覚えさせることで問題行動が減り、徐々に適切な場所で爪をといでくれるようになります。

 

4. 登り場所

ねこちゃんは、高い場所に登ることを好む動物です。これは警戒心や狩りの習性からくる本能的なものであるとされています。

登ってはいけない場所に登ったときは、すぐに「ダメ」と短く伝えましょう。手を叩いて、ねこちゃんの嫌がる音を出す方法もあります。最初は効果が見られなくても、何度も繰り返すことで、登ってはいけない場所であると学んでくれるはず。

棚やキャットタワーなど、登ってもよい場所を作ってあげるのもよいでしょう。

 

5. お手入れ(ブラッシング)

ねこちゃんのブラッシングは、毛玉予防やスキンシップとして重要です。ブラッシングや歯磨きを嫌がるねこちゃんも多いですが、子猫のうちから少しずつ慣らしていくことで、成猫になってもお手入れを嫌がらずにできるようになります。

まずはブラシを近くに置いたり、少しだけブラッシングしてみたりすることで徐々に慣らしましょう。 おやつをあげながら行うのもおすすめです。
最初は顔周辺をブラッシングしてみて、その次は背中をケアするといったように、少しずつブラッシングの範囲を広げていくのがポイントです。

 

いたずらされない環境づくりも大切





ねこちゃんのいたずらを防ぐには、環境も大切なポイント。ねこちゃんが問題を起こしにくい環境 を作ることが、トレーニングを成功させるカギとなります。以下にねこちゃんを迎える上で行いたい ことをまとめたので、参考にしてみてください。
 
  • ・棚やテーブルの上に危険物や壊れやすいものを置かない
  • ・食べ物はすぐにしまって放置しない
  • ・ゴミ箱にフタをして生ゴミに触れないようにする
  • ・倒れそうな家具に転倒防止器具をつける
  • ・コンセントカバーやケーブルカバーを活用する
  • ・荒らされたくない部屋のドアは閉めておく

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ねこちゃんのトレーニングは難しいと感じるかもしれませんが、基本的なポイントを押さえて、スト レスの少ない環境作りをすることで、しっかりとしたトレーニングが可能です。また、子猫のうちから始めると効果的で、甘噛みやトイレの問題、爪とぎなどの問題行動を減らせます。大切なのは 一貫性を持ち、強く叱らないこと。ねこちゃんとの信頼関係を築きながら、楽しくトレーニングを進 めていきましょう。





Written by
監修医:小島 麻里 先生

犬猫生活往診クリニック代表獣医師。2013年酪農学園大学を卒業後、地域密着型の1次病院から大学病院、歯科専門病院など11年間小動物臨床で経験を積み、ペット栄養管理士取得後、往診専門動物病院を開院。保護猫おもち・わらびと暮らす。


 
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