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犬にホタテをあげても大丈夫?あげても良い部位と注意点を解説

2025.04.19

コラム

プリプリとした食感と濃厚な味わいが魅力のホタテ。愛犬と一緒に楽しみたいと考える方もいるでしょう。本記事では、犬にホタテをあげても良いか、あげても良い部位や注意点を解説します。愛犬と一緒にホタテを堪能したい方は、ぜひ参考にしてみてください。

 

わんちゃんにホタテをあげても大丈夫?





加熱したホタテであれば、わんちゃんもホタテを食べることが可能です。ホタテは高タンパクかつ低カロリーなため、フリーズドライのわんちゃん用おやつも販売されています。

しかし、食べ過ぎは愛犬の身体にとってよくないので注意しましょう。与える際は細かく刻んだり、部位を選んだりといった配慮も必要です。

 

子犬やシニア犬もホタテは食べられる?





子犬やシニア犬であってもホタテを食べられます。ただし、ホタテを与える際はしっかり加熱し、細かく刻んで与えましょう。また、消化に不安がある場合は、消化しやすい貝柱のみを与えるなどの工夫は必要です。
 

持病があるわんちゃんにホタテは大丈夫?





ホタテは高タンパク質な食材です。高タンパクな食材は腎臓に負担をかけてしまうため、腎臓に持病のあるわんちゃんに与えすぎることは避けましょう。

しかし、腎臓病を患っているわんちゃんは食べムラがあるとされています。普段食べている食材に見向きもしないということがあれば、選択肢のひとつとして与えてみると良いでしょう。
なお、与える場合は少量からで、獣医師から食事の指導を受けている場合は、注意してください。

 

わんちゃんが食べられるホタテの部位





ホタテはわんちゃんも食べられる食材です。しかし、全ての部位を与えても良いわけではないので注意しましょう。ここでは、わんちゃんが食べられるホタテの部位を紹介します。愛犬にホタテを与える際は、参考にしてみてください。
 

与えても良い部位


わんちゃんに与えても良いホタテの部位は、貝柱とヒモです。貝柱はホタテの主な可食部で、栄養価が高いことで知られています。
ヒモは貝柱の周りにあるひらひらとした部位で、コリコリとした食感が特徴です。しかし、貝柱よりも消化しにくいとされているので、与えすぎには注意しましょう。


与えてはいけない部位


ホタテのなかでも、ウロと生殖巣、エラはわんちゃんに与えてはいけません。黒い部分のウロや、オレンジ色の生殖巣の上にあるエラは人間でも取り除く部分ですが、生殖巣は人間の食事だと食べられる部分でもわんちゃんは食べられないので注意しましょう。

 

わんちゃんにホタテを与える方法と注意点





わんちゃんにホタテを与える際は、必ず十分に加熱してから与えましょう。生のまま与えてしまうと、ビタミンB1を分解してしまうチアミナーゼの作用で痙攣を起こす可能性があります。加熱することでチアミナーゼは効力を失うので、しっかり加熱してください。また、貝殻から外し、消化しやすいように細かく刻むことも重要です。

また、ホタテには海水が染み込んでいるため、忘れずに塩抜きを行いましょう。真水につけておくことで、塩分過多になることを防げます。

 

1日に食べても大丈夫な量は?


わんちゃんにホタテを与える際は、あくまでもおやつや食事のトッピングとして与えるようにしましょう。いくらホタテを気に入ったとしても、食べ過ぎは良くありません。

 

ホタテを食べてアレルギーや中毒症状が出ることはある?


ホタテによるアレルギー症状が出るケースは少ないものの、愛犬の体調によってはアレルギーや中毒症状が出ることもあります。もしホタテを食べた後に下痢や嘔吐、皮膚のかゆみなどの症状が出た場合は、アレルギーや中毒症状を疑いましょう。

症状が出てしまった場合は、すぐにかかりつけの獣医師に相談してください。食べて30分以内であれば、ホタテを吐かせる処置を受けられる可能性もあります。

 

ホタテの栄養素とわんちゃんへのメリット





ホタテは高タンパクかつ低カロリーな食材です。また、亜鉛や葉酸、ビタミンB1、ビタミンB12、タウリン、鉄、カリウム、グリコーゲンなどの栄養素が豊富に含まれています。

 
栄養素 メリット
亜鉛 ・新陳代謝の活性化や免疫力向上
・皮膚や被毛の維持
葉酸 ・貧血予防
・細胞が増殖する時に必要なDNAの合成を促す
ビタミンB1 ・脳や神経の活動を維持する
・疲労回復に効果がある
ビタミンB12 ・血液や神経細胞の健康を保つ
・抗酸化作用がある
タウリン ・肝臓の機能を向上させる
・心臓の機能を向上させる
・体中に酸素を運搬する
・皮膚や被毛の維持
カリウム ・ナトリウムを排出する作用がある
・神経刺激の伝達を助ける
グリコーゲン ・肝臓や筋肉でエネルギーを蓄えられる
・タンパク質の分解を抑えられる
 

わんちゃんにホタテ以外の貝類を与えても良い?





ホタテのほか、アサリやシジミなどの貝類もわんちゃんに与えて良いとされています。ただし、全ての貝類を与えても良いわけではないので注意しましょう。

アワビ、サザエ、トコブシ、つぶ貝、バイ貝、牡蠣などの貝類は、光線過敏症や中毒症状を引き起こす可能性があるので、与えないようにしてください。

 

まとめ





本記事では、わんちゃんにホタテをあげても良いか、あげても良い部位や注意点を解説しました。ホタテには亜鉛や葉酸、ビタミンB1などさまざまな栄養素が含まれているので、愛犬の健康にも役立ちます。与えすぎに注意しながら愛犬と一緒にホタテを楽しんでみてください。


 



Written by
監修医:小島 麻里 先生

 

犬猫生活往診クリニック代表獣医師。2013年酪農学園大学を卒業後、地域密着型の1次病院から大学病院、歯科専門病院など11年間小動物臨床で経験を積み、ペット栄養管理士取得後、往診専門動物病院を開院。保護猫おもち・わらびと暮らす。

 

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